DeNA・ロペスが日米通算2000安打 森下からメモリアル打

初回、森下から痛烈な打球を左翼線へ運んだ。一塁をオーバーランしたところで声を張り上げ、喜びを爆発させた。ベンチ、スタンドから惜しみない拍手を受け、記念ボードを手渡されると誇らしげに掲げた。  メジャーリーグ9年で1005安打を放ったロペスは2013年から巨人でプレー。2015年からDeNAへ移籍し、日本通算8年で995安打、194本塁打、578打点を積み重ねた。範囲は広くないが、華麗なステップと巧みなハンドリングで守備でもチームに貢献。昨季は一塁手連続守備機会無失策(1632)のプロ野球新記録を達成した。  時にはリーダーシップを発揮した。昨年4月、連敗に苦しんでいたチームの流れを変えるため、ロペスの発案で野手全員がソックスを見せるオールドスタイルで戦った。最終的には2位でフィニッシュ。打率・241ながら31本塁打、84打点と打線をけん引し、巻き返しの原動力となった。  今季は開幕から不振で8月26日に2軍降格した。それでも懸命に状態を上げ、9月22日に1軍復帰。10月6日・巨人戦(東京ドーム)から出場4試合連続本塁打を放つなど復調気配をみせていた。最強助っ人が節目の数字に到達した。

阪神・サンズが侮辱行為で来日初の退場 見逃し三振で球審に怒りあらわ

阪神ジェリー・サンズ外野手が、来日初の退場処分を受けた。

八回2死走者なしの場面。巨人・鍵谷が投じた外角低めの直球を見送り、見逃し三振の判定。その瞬間、ヘルメットを叩きつけて嶋田球審に詰め寄り猛抗議した。この行為が球審への侮辱行為と見なされて退場となった。  阪神選手の危険球以外の退場は、2018年4月12日の広島戦でメッセンジャーが退場して以来、2年ぶり。陽気な助っ人も厳しい判定に我慢できなかったようだ。  サンズは四回の第2打席でも外角いっぱいの直球を見逃して三振。その際も球審の判定に怒りをにじませていた。

ラミレス監督会見で退任を正式発表「責任を取らないといけない」

DeNAのアレックス・ラミレス監督(46)が24日、広島戦(横浜)後、横浜スタジアムで会見を行い今季限りで退任することを発表した。

DeNAは23日に優勝の可能性が完全に消滅、その夜、ラミレス監督自ら球団に退任を申し入れ了承された。今季は1年契約で就任5年目だった。  ラミレス監督は「選手はよくやってくれた。責任を取らないといけないと思い、昨日、三原代表に話して、辞任することを伝えました。後悔は一切ないです」と話した。  就任5年目のラミレス監督は過去4年で3度Aクラス入りし、17年には日本シリーズ進出、昨年は2位に入り、球団史上初めてCS地元開催も実現した。今季は1年契約で23日に優勝の可能性がなくなり、22年連続V逸が決まっていた。現在チームは4位に低迷している。  後任は三浦大輔2軍監督(46)の内部昇格が有力視されている。

なぜ田沢純一と高校生を同じドラフトにかけるのか!? 帰国時にこそ必要な「逆・田沢ルール」

うれしいはずのニュースに、どこか違和感が拭えない。

 10月26日に開催される今年のプロ野球・ドラフト会議。日本のドラフトを拒否して海外挑戦した選手を対象に帰国後、一定期間(高校卒業は3年、大学・社会人出身は2年)ドラフト指名を凍結する通称「田沢ルール」が撤廃された。ルールができたきっかけとなった当事者で、今季途中から日本のルートインBCリーグ「埼玉武蔵ヒートベアーズ」でプレーする田沢純一投手にもNPB(日本野球機構)入りへ門戸が開かれた。私自身、「田沢ルール」撤廃を強く訴えていた立場だったので、レッドソックス時代の同僚でもあるタズ(田沢)がどの球団から指名されるのか楽しみな面もある。

 一方で、NPB入りするプロセスとして、なぜタズをドラフトにかけないといけないのかが疑問だ。根拠はNPBの野球協約に基づいて制定される「新人選手選択会議規約」にある。第1条で新人選手について、要約すれば「日本の高校や大学などに在籍したことがあり、NPB球団と契約していない選手、日本国籍を持つ選手」と規定されている。そして第2条で新人選手との契約にはドラフト会議での指名が必要と定められている。通常のルーキーにあてはめれば当然の仕組みだ。しかし、メジャー通算388試合に登板し、メジャーのFA権も取得したタズも例外にならないことが違和感の要因だ。タズが本当に18歳の高校生と同じ土俵に上がらないといけない選手なのか。本音では誰もが答えをわかっている。

 タズは社会人の新日本石油ENEOS(現ENEOS)を経て2009年からレッドソックスでプレー。マイナーリーグの2Aからスタートし、バスで11時間近い移動を経験したと聞いた。過酷な環境、激しいサバイバル競争に勝ち残らなければ、メジャー昇格の扉は開かれない。私も含め、日本のプロで実績を積み、FAやポスティングシステムで最初から「メジャー待遇」が用意されている選手とは待遇も違う。タズははい上がった。2013年には一緒にレッドソックスブルペンを支え、ワールドシリーズ制覇の歓喜の瞬間を共有した。こんな選手が新人選手なのだろうか。過去にもマック鈴木氏や多田野数人氏がメジャーリーグでプレーした経験がありながら、NPB入りする際に「新人選手扱い」でドラフト会議での指名を経て球団と契約している。ただ、今後は、メジャーでFA権を取得した選手など一定の実績を積んだ選手は新人ではなく、NPBでもFA扱いとし、12球団で獲得したい球団と条件面も含めて契約できるようにしたほうがいいと考えている。メジャー挑戦の入り口を制限した「田沢ルール」ではなく、帰国したときにこそ例外的なNPB入りを認める「田沢ルール」を設けるべきだ。

 タズには過去の実績だけでなく、これからの日本球界でも若手たちに参考になる経験値がある。先日、YouTubeチャンネル「上原浩治の雑談魂」の収録でタズが所属するヒートベアーズの練習場所まで出向いた。このとき、日本では中継ぎ陣が試合序盤から肩を作り始めることに驚いたという話をしていた。私も巨人に戻ってきて同じ感想を抱いた。中継ぎ陣が5回までにみんなブルペンで投球練習をしていたのだ。メジャーでは序盤で先発が崩れるケースを除いて5回まで誰も動かない。試合状況を確認しつつも、コーヒーを飲んだりしてリラックスして待機していた。タズともよく雑談をしていた。先発が好投しているのに、ブルペンで肩を作り出したら「俺を信用できないのか」と怒り出す投手もいるだろう。もちろん、日本とメジャーのどちらが正しいということではない。求められるのは試合での結果。メジャー式の調整法のほうがしっくりくる投手がいれば、タズから学ぶことができる。こうしたことも含めて、やっぱりタズは新人ではない。

 今年のドラフトで例外が認められることはない。だから、まずはタズがどの球団から指名される瞬間を待ちたい。即戦力の中継ぎが必要な球団からの指名が濃厚だろう。タズは「指名されたら、色んな人と相談したい」と話していた。私自身は、どこでプレーしてもずっと応援したいと思っている。現在34歳。私がメジャーに挑戦したシーズンが同じ34歳だった。現役人生は人それぞれだが、私はそこから巨人復帰も含めて44歳までプレーした。タズにも1年でも長くユニホームを着てほしい。26日のドラフト会議で「新人・田沢純一」を指名するのはどの球団か。

【MLB WS】走者転倒で絶好の挟殺チャンスも…まさかのサヨナラ後逸にド軍指揮官「不運としか」■レイズ 8-7 ドジャース(ワールドシリーズ・日本時間25日・テキサス)  MLBのワールドシリーズは24日(日本時間25日)、テキサス州アーリントンで第4戦が行われ、2勝1敗だったドジャースは7-8でレイズにサヨナラ負けを喫し2勝2敗のタイとなった。痛恨ミスでドタバタの幕切れを迎えたことに、ロバーツ監督は「不運としか言いようがない」と語った。

レイズ 8-7 ドジャースワールドシリーズ・日本時間25日・テキサス)  MLBワールドシリーズは24日(日本時間25日)、テキサス州アーリントンで第4戦が行われ、2勝1敗だったドジャースは7-8でレイズにサヨナラ負けを喫し2勝2敗のタイとなった。痛恨ミスでドタバタの幕切れを迎えたことに、ロバーツ監督は「不運としか言いようがない」と語った。

まさかが連発した幕切れだった。1点リードのドジャースは9回、2死一、二塁の窮地でフィリップスに中前適時打を許して同点に。何の変哲もないタイムリーだったが、中堅のテーラーが打球をファンブル。すると、今度は一塁走者のアロサレーナが三塁を回ったところで転倒した。その間に捕手スミスのもとに送球され、アロサレーナは本塁手前で急ブレーキをかけたが、スミスが思わぬ後逸。ボールが後方に転がる間に、サヨナラの生還を許した。  わずか10数秒で起きた悲劇に、指揮官は「アロサレーナが転倒するのを見て、本塁と三塁の間で挟めると思っていた。しかし、ボールがウィル(スミス)から通り抜けていった。不運としか言いようがない」とポツリ。ただ、すぐに気を取り直し「クレイトン(カーショー)が明日先発する。我々のフォーカスは明日勝つことに切り替えないといけない」と見据えた。